CELICA GT-FOUR(ST205) Gr.A

CELICA GT-FOUR(ST205) Gr.A
 設計段階よりTTEのリクエストが取り入れられ、2年連続ダブルタイトルを守るべく、絶対の期待で投入されたST205は、ライバル車が小型化されていくなかトヨタの戦略上、時代と逆行し大型化されてデビューする。
ST205はリアのトラクションを増やす為、大型のリアスポイラーが与えられ、全体的なエアロダイナミックスの見直しが行われる。さらにエンジン周りのクーリングが強化され、大口径のグリルの奥にはラジエターとオイルクーラーの配置の最適化、
CELICA Turbo4WD X-Ray (写真:TOYOTA)
水冷式インタークーラーの大容量化が行われた。
 94年、1000湖ラリーでデビュー予定であったが、開発状況が思わしくなくWRCにはユハ・カンクネンのドライブによりオーストラリアでのデビューとなる。この年3戦中2戦で2位を果たし、さらに軽量化など開発が進めば、十分に95年も戦えるだけのポテンシャルを持つものと思われた。
アグレッシブな走りをみせるST205 (写真:??)
 しかし、95年よりレギュレーション変更にてターボリストリクターがΦ34に小型化され、当時最強のパワーを誇る3S-Gエンジンにも大きな影響を及ぼす。大型ボディ、重量などの不利なセリカのアドバンテージであるパワーを失い、
また、トヨタ自慢のスーパーストラットは構造的にもコーナーでの接地が高く、期待される物だったが、路面からのキックバック(路面状況やハンドルの向きが伝わりにくい)が少なくドライビングに少なからず影響を及ぼす。さらにラリーフィールドではセッティングが難しく、荒れた路面でのイベントでは苦戦が強いられた。
95年、ディティエ・オーリオールがコルシカ、ツールドコルスラリーでブルーノテリーとの激闘の末、ST205での初の優勝を飾る。
Swedish Rally (写真:TTEカレンダーより)
しかし、コリン・マクレーのドライブするスバル・インプレッサ555がさらに熟成し、成果をあげる中、依然、ハンドリングなどの改善に至らず、相変わらずの苦戦は続く。
そして、カタルニアでのあのターボスキャンダルが発覚してしまう。ターボへのエアー吸流量を抑制するリストリクターが取り付け時にスライドし、隙間ができるような巧みな機構が仕組まれていた。FIAはこれを重くみ、将来のレギュレーション違反を抑制する意味も兼ねた判断がくだされた。
ターマック(舗装路)仕様のST205 (写真:??)
トヨタはこれまでのポイントは剥奪はもちろん、さらにWRCへの出場を一年間出場禁止処分がくだされ、97年のワークスによるWRCプログラムも休止することとなる。期待されたが故に悲運なラリーカーとして名前を残すこと になった。 しかし、各国のセミワークスともいえるグリフォーネやトヨタディーラー(TTEも含む)の努力により、マクファーソン・ストラッド・サスペンションにスイッチ、デフ、ブレーキシステムの改善によりハンドリングも向上し、ようやく熟成をみせる。
Monte Carlo NightStage (写真:TTEカレンダーより)
Specifications
全長x全幅4424mmx1770mm エンジン型式3S-GTE 水冷直4気筒
16バルブDOHC+Turbo
ホイールベース2545mm ターボチャージャーToyota製 CT20 Twin entry
トレッド前/後1525/1505mm インタークーラー水冷
車両重量1200kg ボアxストローク86.0x86.0mm
駆動系4WD Xトラック製・6速ミッション 圧縮比8.7:1
サスペンションスーパー・ストラッド前/マクファーソン・ストラット後
96年以降マクファーソン・ストラット前後
排気量1998cc
ブレーキ 前/後ベンチュレーテッドディスク 最高馬力295馬力/5,600rpm
タイヤミシュラン 最大トルク50.0kgm/3,750rpm
ホイールOZ Racing/Speedline 燃料供給装置デンソー製EFI
リストリクターφ34